DIYをやっていて一番ドキドキする瞬間、それは作品に塗装する瞬間ではないでしょうか?
塗装によって作品の雰囲気が全く変わる、あの喜びは癖になります(笑)
特に私のお気に入りは「ブライワックス」です。蜜ロウ入りのワックスなので塗布後に布で擦ると驚くような艶が出ます!
始めてブライワックスを使ったときのあの驚きは今でも忘れていません。
思えば私がDIYにのめり込んだのはブライワックスの仕上げがあまりにも綺麗だったからだと思います。
しかし最近思うことがあります。ツーバイ材などに代表されるSPF材ってブライワックスの入りが悪い!って事です。
どうしても寸法のバリエーションが沢山あるツーバイ材が便利なので使ってしまうのですが、塗装後のワクワク感が薄いんです・・・・
これは死活問題。
なので今回はホームセンターで販売している材料を全てブライワックスで塗装してみて、SPF材の代用できる材料を探してみたいと思います。
皆さんお忙しいと思いますので、ここは暇な私が検証してみます(笑)
目次
【DIY棚の色】
棚を作るにしても収納を作るにしても材料の仕上がり色は作品のイメージに直結します。
どうせ作るならワクワクしながら作ったほうが絶対良いはずです。
そこで、ホームセンターで販売している材料にブライワックスを塗ってみてどれが一番ワクワクするか検証してみます。
検証する材料は下記のモノにしました。

全てホームセンターで販売している一般的な材料です。
①SPF材
言わずと知れたツーバイ材などに代表される材料です。
Spruce(えそ松)とPine(松)Fir(もみ)の3種類を総称したものなんですが、まぁ松の一種だと思って下さい。
とにかく寸法規格が豊富で値段も安価なためDIYでは一番使われる材料です。
②杉材(すぎ)
日本建築では一番使われていた材料の1つが杉です。
とにかくやわらくて軽いので施工がしやすい材料です。しかし柔らかい分、ほんの少しの衝撃で材料が凹んでしまう欠点があります。
また、上質な杉材は高級な為あまりホームセンターでは販売されていません。ホームセンターで販売されている杉材は乾燥率が低い商品が多いので使う前には十分な感想が必要です。
③赤松(あかまつ)
主に建築現場で使われる材料です。
施工性と強度を併せ持った材料で、工務店時代には一番扱った商品だと思います。
ホームセンターでは貫(ぬき)胴縁(どうぶち)野縁(のぶち)間柱(まばしら)として販売されており、種類の多い材料となります。
松なのでSPF材に近い材料です。SPF材の上質な材料という認識でいるとイメージしやすいでしょう。
④米松(べいまつ)
米松は非常に強度に優れており、建築現場では構造材に使われます。家の梁(はり)などに使われる材料です。
硬い分、施工は難しくなってきますが強度が必要なところには威力を発揮します。でも、のこぎりでカットしようとすると、SPF材より何倍も時間が掛かると思いますよw
ホームセンターでは根太(ねだ)垂木(たるき)大引(おおびき)などとして販売している場合が多いです。
⑤MDF材
こちらは板材なんですが、丁度よく半端があったので一緒に検証してみました。
MDFは細かく砕いた木材を接着して作った板なので、デザイン性が独特です。このデザインが好きな人は沢山いて、壁などに貼るとイメージが一変します。
⑥100均の板
最後は100均で販売している板材です。
材質が表記されていないのが一般的ですが、おそらく桐やバルサ材に近い材質かと思います。
どちらも非常に柔らかい材質で木というより紙に近い材質かもしれません(笑)
施工性は非常に良く塗装の入りも良い材料です。
以上6つの材料にブライワックスを塗装して検証してみました!
【ブライワックス徹底検証!】
ブライワックスを塗装する前に、それぞれの材料を#180の紙やすりで十分に研磨しました。電動の研磨機を使って表面がツルツルになるまで研磨しておきました。

使うブライワックスは「ラスティックパイン」
同シリーズの中では比較的薄いカラーになります。

ブライワックスはまず1回材料にワックスを下塗りするようにウエスで塗り込みます。
正直言ってこの段階でワックスが材料に入りやすいものとそうでないものは感触で分かります。
入りずらいものはツルツルしてワックスが染み込まない感触がありますね。

少しおいたら、2回目の塗り込みをします。
この時は強めに塗り込むイメージでワックスを塗っていきます。
そして、少しおいて綺麗なウエスで擦ります。この工程で材料に艶が出てきます。ウエスのワックスが付かなくなるまで擦りましょう!

【杉板、赤松、SPF、米松で色の違いを検証してみた!】
以上の工程でそれぞれの材料にワックスを塗ってみました!

①SPF材

やっぱりブライワックスの入りが悪い印象があります。
塗っていてもツルツルして塗装している実感があまりない・・・
ワックスを塗っても材質が色濃く残ってしまいますね。SPF材でしっかりと色を付けてなおかつ艶感を出したければ、下塗りでオイルステインを塗布してからワックスで仕上げる方法しかないのかな、と言うのが私の感想です。
正直言ってそこまでするのは面倒ですね・・・・それならば違う材料を使う選択をします。
②杉材(すぎ)

塗っていて一番気持ちが良いのが杉材でした。
特に最後の工程で艶を出したときは驚くほど光沢が出てきます!
ブライワックスと一番相性が良いのは杉板だと断言できますね。杉板には赤い木目と白い木目があるのですが、特に赤い木目にブライワックスを塗ると風合いが良い感じです。
ホームセンターでもし選べるようだったら赤い木目を選んでみましょう!
③赤松(あかまつ)

意外に綺麗に仕上がったのが赤松でした。
色合いはSPF材に近いですがSPF材より色の入りが良い印象を受けました。
SPF材と赤松はかなり近い材質なんですが、おそらく赤松材のほうが材質が上質だからでしょう。
全体的にも言えることですが、やはり上質(高い)な材料ほど塗装すると綺麗に仕上がります。
ツーバイ材などはどうして安価で提供するために作られているので、材質によるところが大きいのかなと思いました。
④米松(べいまつ)

米松は材質が硬いせいかワックスの入りが悪い印象がありました。
やはり米松は構造や外部に使うための材料なので、防腐剤が似合っていますかね(笑)
材料の規格も小物制作には不向きなので米松はウッドデッキなどの時しか使うことはないのかなと言うのが私の感想です。
⑤MDF材

MDF材は微妙でしたね・・・(笑)
でも端材の継ぎ目にワックスが付着して私的には意外と好きかもしれません。
ただ板材全てにワックスを塗ると使う量も大量になるので、もし色を付けたかったらオイルステインや水性塗料で十分かなと言うのが私の感想でした。
⑥100均の板

最後は100均の板ですが、意外とアリかと思います。
色の入りが何故が悪いのですが、雰囲気は好きです。
しかし、ブライワックス独特の光沢感がそこまで出ませんでした。以前ワトコオイルを塗ったことがあるのですが、不思議とそれと同じような仕上がりになりましたね。不思議です。
ですので100均の板は光沢感を期待しなければアリかというのが私の感想です。
ブライワックスと相性の良い材料は?
6種類を検証してみて私の感想です。
これからも使いたいと思ったのは杉材と赤松材でしたね!
特に杉材はブライワックスによって抜群の光沢が出るので、作品の見える箇所はなるべく杉材で作ろうと思いました。
赤松もSPF材より綺麗に仕上がってので使ってみようと思いました。

左がSPF材で右が赤松材です。微妙と思う方も多いでしょうが私的には圧倒的に右の赤松が好きです。ここら辺は好みですね。
1つだけSPF材にも綺麗に塗装ができる塗料を見つけました。
ペーパーステインと言う塗料なんですが、これを使えばワンバイ材でも綺麗に塗装ができます。詳しくはこちらで解説します!
【DIYファクトリー】噂のペーパーステインを検証!diy初心者でも作れる棚を作ってみた感想
ここで問題が1つ。
それは寸法規格です。SPF材のツーバイ材はとにかく規格が豊富なんです。
今までは計画時にツーバイの規格で考えていたのですが今後は違う規格で考えないといけませんね。
そこで杉材と赤松材でどれだけツーバイ材の代わりになるか考えてみました!
ツーバイ材規格を代用できる材料を探す
【1×4材の代用品】
・1×4材 19mm×89mm SPF材
・貫(ぬき) 15mm×105mm 杉・赤松
【1×2材の代用品】
・1×2材 19mm×38mm SPF材
・胴縁(どうぶち) 15mm×45mm 杉・赤松
【2×4材の代用品】
・2×4材 38mm×89mm SPF材
・間柱(まばしら) 30mm×105or120mm 杉・赤松
【2×2材の代用品】
・2×2材 38mm×38mm SPF材
・野縁(のぶち) 36mm×36mm 杉・赤松
・野縁(のぶち) 30mm×40mm 赤松
私が良く使うツーバイ材はここら辺ですが、似たような材料で代用が利きそうです。
その他にもホームセンターには15mm×15mmのような細い材料も杉材で一通り揃っているのでその辺も大丈夫かと。
また、杉板には野地板(のじいた)と言って住宅の屋根材に使う材料があります。
寸法は120mm~180mmまで規格があり厚さは12mmです。
この商品を塗装して壁に貼るだけで部屋の印象が変わるので大変重宝しています!
まとめ
今回の検証で今後は杉材を中心に使っていこうと決意しましたが、どうしても起きてしまうことがあります。
それは価格です。
SPF材はとにかく安価で手に入れられる為、杉材や赤松材にシフトすると平均で20~30%購入費は高くなってしまいます。
しかし、DIYは自己満足の世界です(笑)
ワクワクしない材料で我慢しながらDIYを続ける気はありません!
と言うことで今回の検証は終わりです。
追伸 あくまでも私個人の感想です。