DIYで最も使用される材料はツーバイ材と呼ばれる材料です。寸法の規格が細分化されていて、どんな状況でも使える材料があるため多くのDIY愛好家が使っています。
しかし、ホームセンターに行くとツーバイ材とは違う名前の材料も置かれています。
それが一般的にいう大工さんが使う材料です。
DIY初心者の方はツーバイ材を使ったほうが材質も統一できますので、そちらを使うことをおすすめします。しかしDIY上級者さんで小屋やウッドデッキなどのを作りたいと思ったら、大工さんが使う材料も使って製作することをおすすめします。
今回は大工さんが使う材料の用途と寸法を詳しく解説していきますね!
ツーバイ材を詳しく知りたい方はこちらへ↓
目次
大工さんが使う材料ってどんな木材?
もともと宮大工が考案した考え方で木割りと言うものがあります。柱の寸法を基準にして、その割合で他の寸法を決めるという考え方です。
例えば柱が100×100だった場合、野縁(のぶち)と呼ばれる材料ははしらの9等分に値し、約33×33の寸法となります。
まぁこの辺は面倒なので覚えずに、大工さんが使う材料の名前と用途を覚えていきましょう!
KD材って何?
ホームセンターに行くと上記のように「赤松KD」とか「杉AD」とかって表記があります。
「杉」や「赤松」は材質を表しており、「KD」や「AD」は材料の乾燥状態を表しています。
「KD材」とはKiln Dry(キルンドライ)の略で簡単にいうと窯の中で乾燥させた材料のことです。
「AD材」とはAir Dry(エアドライ)の略でいわゆる天日干しした材料のことです。
そして時々「グリーン材」なる物もあるのですが、これは切ったままの乾燥していない材料の事です。
AD材とグリーン材は間違いなく反り(変形)が起こりますので、なるべくKD材を使うことをおすすめします。特にグリーン材は90度以上ねじれてしまう物もあるので、短く使うか、曲がっても良い箇所に使いましょう!
当然、KD材の方がお値段も高いので予算と相談しながら購入しましょう。
材種によって値段も違う
ホームセンターで売っている材種はそれほど多くありません。
主な材種は「杉」「松」「ひのき」「桐」「SPF」「パイン」「ホワイトウッド」などなど・・
「SPF」「パイン」「ホワイトウッド」の3つははっきり言って同じような物です。ツーバイ材に使われている材料です。
杉は軽くて施工しやすい材料ですが、粘りがない分構造に使う場合は十分な大きさが必要です。
松は「赤松」とか「米松」と表記してあることが多いです。粘りがあって丈夫な材料ですので構造材に最適です。しかし重量があるので小物の作成には不向きです。
ひのきは香りもよく腐りづらいという特徴があるので、土台や、すのこなどに使われることが多いようです。
土台にはPG材という防腐剤が注入してあるものがあるので、そちらの方が耐久性が高いです。
桐はとにかく軽くて施工がしやすい材料です。防虫効果もあるので、すのこや初心者が小物を作るのにも最適でしょう!
私のおすすめは杉です。加工しやすいのでDIYにはもってこいの材料です!
焼き目を入れたり、エイジング加工もしやすいのでおすすめです。
準備段階で寸法を知っておくメリット
事前に材料の寸法を知っておくことは非常に重要です。
制作の準備の時に使用する材料を考えて図面を書くと、格段に効率的になるうえ、材料の無駄も出さなくて済むので、メイン材料の寸法だけでもよいので覚えておくと良いでしょう。
規格寸法一覧
では、実際にどんな寸法の物があるか小さい物から順番に紹介していきますね!
図では材料を輪切りにした断面図で高さと幅を解説しています。
材料のサイズ
胴縁(どうぶち)
住宅では外壁の下地や内壁の下地に使われる材料です。
KD材とAD材があるので、内部に使用する場合は必ずKD材を選んでください。
杉の場合が多いので加工のしやすい材料となります。
DIYで使うには、本棚の背板とか、すのこ板、受け材などに使うと良いでしょう。
野縁(のぶち)
住宅では主に天井の下地やその他の下地に使われる材料です。
KD材とAD材があるので、内部に使用する場合は必ずKD材を選んでください。
赤松の場合が多いので、加工のしやすさと丈夫さを兼ね揃えた優秀な材料です。
サイズ感が良いので何にでも使える材料となります。
貫(ぬき)
住宅では外壁の下地や内壁の下地に使われる材料です。
KD材とAD材があるので、内部に使用する場合は必ずKD材を選んでください。
DIYでは椅子の座面や箱の底板などに使えますが、KD材を使わないと反り(変形)が起こりますので注意が必要です。
垂木(たるき)根太(ねだ)
住宅では主に床の下地や屋根の下地に使われる材料です。
米松の場合が多いので、非常に頑丈な所が特徴です。
床の補修などには必須の材料です。
土台(どだい)大引き(おおびき)
家を支える土台の材料です。
ひのきやPG材の場合が多いので、腐って欲しくない箇所に使うと良いでしょう。
柱(はしら)
柱は地区によって寸法が変わってきます。
雪国などの積雪が多い所では一般的に120mm角の柱が使用されます。
関東では105mm角以下の材料が使われることもあります。
間柱(まはしら)
住宅では外壁の下地兼、内壁の下地に使われる材料です。
2×4材に似ている寸法なので使い買っては良い材料です。
DIYでは椅子やテーブルの天板、箱の骨組などで使われる便利な材料です。
筋違い(すじかい)
住宅を地震から守るために壁内に斜めに入っている材料です。
こちらも2×4材に似ていますが材質が米松の為、重くて丈夫な特徴があります。
小屋などを作る以外にはあまり使わない材料ですね。
野地板(のじいた)
住宅の屋根の下地となる材料です。
DIYではオイルステンを塗って壁にランダムで貼ってみるとおしゃれな印象になるでしょう。
まだあるのですがDIYで使用する材料はこのくらいになります。
長さの表記方法
長さも種類があります。基本的には尺表記ですので下記を参考に計画を立ててください。
3尺 約910mm
6尺 約1820mm
8尺 約2400mm
10尺 約3000mm
12尺 約3650mm
13.2尺 約4000mm
断面と合わせると種類が沢山になるのですべての商品を在庫しているホームセンターは少ないでしょう。
車や手で運ぶことを考えてなるべく短い、最適のサイズを選びましょう。
どうしても長い材料がいる場合は、店舗によってトラックの貸し出しサービスを行っているのでそちらを利用してみてください!
どこで売ってるの?
基本的に大きなホームセンターであれば殆どの材料は置いてあるでしょう。
もしなければネットで買うかホームセンターに取り寄せてもらいましょう!
私のおすすめは「なるべくお店にあるもので作る!」
用意できる物を工夫して作品を作ることもDIYの楽しみの1つです!
自宅から近くて、在庫の多いホームセンターを探して、そこを自分のホームとするのもアリです。そこの在庫の寸法をメモっておけば制作時に参考になります。
本格的なDIYを始めたら使う材料
以上が大工さんが使う材料です。
正直、どれも建物を建てる為の材料ですので、DIY上級者向けの材料になると思います。
ですが初心者の方だってどんどん使って頂いて問題ありません。
私のお勧めは、胴縁と野縁と間柱(30×105)でしょうかね。
どれも手元にあれば何かしらに使える材料です。この3つだけで小物ならばほとんどの物が作れるんじゃないかって思うほど便利な材料ですので是非使ってください!