DIYで最も多く使われている「ワトコオイル」ってどんな塗料なんだろう?
DIYを楽しむために自分で塗装することは無くてはならない作業です。100均で購入した小物を塗装するだけでとても可愛く仕上がります。
ワトコオイルは安心して使える塗料ですし、色も豊富に揃っているのでDIYではおすすめの塗料です。
今回はワトコオイルについて詳しく解説します。特に塗り方については沢山情報がある為、どの方法が良いか迷ってしまいます。
そこですべての方法を実際に試してみました!
「やってみなけりゃ分からない!」がモットーの私なので各材料で20パターンずつ実践しました(笑)
是非ご覧ください!
目次
ワトコオイルって?
ワトコオイルとは植物からできた植物油主体の塗料です。木材専用のオイルフィニッシュなので屋内にしか使えません。
イギリス生まれのワトコオイルはイギリスの安全基準をクリアーして作られているので室内でもお子様がいる家でも安心して使えます。
そんな性質上からDIYでの木工制作に適しているので多くの人に使われています。
ワトコオイルの特徴
ワトコオイルの一番の特徴が「オイルフィニッシュ」です。
オイルフィニッシュとは、他の水性や油性の塗料が外側に塗膜を形成するのと違い、内部に浸透して着色する塗料の事です。
したがって材料の風合いをそのまま出せるためDIYにうってつけの塗料です。
材料によって仕上がりの風合いが変わるのも特徴です!SPF材と杉材に同じ色のワトコオイルを塗っても色が変わってくるので面白みがあります。
また内部専用なのでUVカット材を配合していません。それによって時間経過で自然な色落ちが出てきますので作品に愛着も生まれてきます。
使うメリット!DIYに最適の理由
最大にメリットはその塗りやすさです!刷毛でもウエスでも簡単に塗装が可能なので初心者でも綺麗に仕上げることが可能です。
またオイルフィニッシュを塗ることで材料のヒビ割れ防止にもなります!
ワトコオイルのカラーサンプル
カラーも沢山あります。全部で8種類のカラーがあります!
ナチュラル(クリア) / ホワイト / チェリー / マホガニー / エボニー / ドリフトウッド / ミディアムウォルナット / ダークウォルナット
出典:https://www.hoxan.co.jp/watco/
ナチュラル(クリア)
クリアな塗料なので素材の風合いをそのまま出したい場合に使いと良いでしょう!
ホワイト
わざと雑に塗装することで古びた感じに仕上がってくれます。塗り方次第で外国の古い家の白ペンキのような風合いを出すことも可能です!
チェリー / マホガニー
少し赤みがかかった色合いなので、アジアン家具調の風合いを出す時に使うと良いでしょう!
エボニー
独特の深みがありビンテージ感を出すには最適でしょう。他のカラーに比べて木目が出やすいのも特徴です!
ドリフトウッド
「流木」をイメージしたカラーで、少し白っぽい灰色のカラーです。使い方で独特の魅力を表現してくれます!
ミディアムウォルナット / ダークウォルナット
定番の2色。迷ったらこのどちらかで十分です!濃い色が好みならダークウォルナット。私も男前インテリアが好きなのでダークウォルナットを主に使っています。
木材に塗る20の方法を徹底検証!
「ワトコオイル 塗装 やり方」と検索すると沢山のやり方がヒットします。
いったいどれが正解なんだ!・・・・
じゃあ全て試してみよう(笑)と思い全てを実際にやって検証してみました。
今回はワトコオイルのダークウォルナットを使って検証します!
【主な検証項目】
・何回塗るのか?
・刷毛かウエスか?
・下地の研磨は必要か?
・塗装後に研磨をしたほうが良いのか?
・塗装後にふき取ったほうが良いのか?
・ウェット研磨するとどうなるのか?
以上の項目のもと下記の20パターンを検証します。
【ウエス塗り】
番号 | 下地研磨 | 塗る回数 | ふき取り | 塗装後研磨 |
① | なし | 1回塗り | なし | なし |
② | なし | 2回塗り | なし | なし |
③ | #180 | 1回塗り | なし | なし |
④ | #180 | 2回塗り | なし | なし |
⑤ | #180 | 2回塗り | なし | #400 |
⑥ | #180 | 2回塗り | なし | ウェット研磨#400 |
【刷毛塗り】
番号 | 下地研磨 | 塗る回数 | ふき取り | 塗装後研磨 |
⑦ | なし | 1回塗り | なし | なし |
⑧ | なし | 2回塗り | なし | なし |
⑨ | #180 | 1回塗り | なし | なし |
⑩ | #180 | 2回塗り | なし | なし |
⑪ | #180 | 2回塗り | なし | #400 |
⑫ | #180 | 2回塗り | なし | ウェット研磨 |
番号 | 下地研磨 | 塗る回数 | ふき取り | 塗装後研磨 |
⑬ | なし | 1回塗り | あり | なし |
⑭ | なし | 2回塗り | あり | なし |
⑮ | #180 | 1回塗り | あり | なし |
⑯ | #180 | 2回塗り | あり | なし |
⑰ | #180 | 2回塗り | あり | #400 |
⑱ | #180 | 2回塗り | あり | ウェット研磨 |
⑲ | #180 | 2回塗り | あり | ウェット研磨+#400 |
⑳ | #180 | 3回塗り | あり | #400 |
SPF材
SPF材で検証してみました。SPF材とは2×4材に代表されるDIYで最も使われる木材です。全国のホームセンターで買うことができます。
塗装前のサンプルです!1×4材を12cm使ってサンプリングします。
下地研磨があるサンプルは#180で研磨済です!
1回目の塗装完了です。塗装後ふき取りありのサンプルはウエスでふき取っています!
質感はほとんど変わりありませんがふき取ったサンプルは色が薄くなっています(13番以降)
2回目の塗装を終えて、仕上げ後の研磨があるものは研磨を終わらせました。
全ての工程を終えて乾燥させました。分かりやすいように並び替えました。
1~6がウエスで塗布、7~12が刷毛で塗布、13~18は刷毛で塗布後にふき取りありです。
それぞれの工程は縦軸で全く同じ工程で仕上げました。
【今回の検証で分かったこと】
・ウエスでやるより刷毛の方が濃く仕上がる
・ウエスの2回塗りが刷毛塗り1回塗り相当の濃さに仕上がる
・仕上げ後の研磨ありで表面がツルツルになった
・ウェット研磨はさらにツルツルになる
SPF材は塗装が染み込むところと染み込まない所の差がはっきりでるので、濃い目がお好みの方は刷毛で塗る方法をおすすめします。
ウェット研磨は確かにツルツルになりますが正直言ってSPF材でやってもあまり効果は薄いと思いました。ただ塗装後の研磨はやった方が綺麗に仕上がります。
今回の検証で私が一番おすすめしたい方法は2回塗りをして塗装後に研磨する方法です。
写真の5番と17番です!5番はウエスで簡単に塗布したもので17番は刷毛で塗り、15分後にふき取ったものです。正直言ってどちらもほとんど仕上がりに変化はないので、簡単な5番の方法がおすすめかなと思いました。
濃い目がお好みの方は11番がおすすめです。
【SPF材おすすめ工程】
5番 塗布前に#180で研磨→ウエスで2回塗り→乾燥後に#400で研磨
11番 塗布前に#180で研磨→刷毛で2回塗り→乾燥後に#400で研磨