かなづちは釘を打つための工具ですが、実は材質や形状、そして大きさなど様々な種類があります。
今回は沢山の種類がある「かなづち」について詳しく解説していきます。
私は以前大工の親方として沢山の大工職人を見てきましたが、かなづちの使い方を見れば大体その職人の技量が分かってしまいます。
ユーチューブなどの動画を見ていても、下手だな~って思う事がほとんどです(笑)
まぁ趣味なのでプロのようにかなづちが使えなくても全く問題ありませんが、どうせならプロっぽく使いたくありませんか?
慣れが必要ですが簡単なので是非ご覧ください!
かなづちの種類
かなづちには材質や形状、そして大きさで使用目的が変わってきます。
ここでは主要なかなづちの解説をしていきます。
材質が違う
材質は主に3つあります。1つ目がDIYや木工で最も使用する打撃部分が金属でできたかなづちです。
どんな場面でも使えるので基本はこれ1本あれば問題ありません。
2つ目が木槌(きづち)です。DIYではあまり使いません。
材料に傷を付けたくない時や鏡割りなどで使われていますね。この木槌の大きなものでカケヤと呼ばれるものがありますが、それは大工が使う構造材を組み上げる為の工具です。
3つ目がプラスチック製のハンマーです。
ガーデニングや畑作業に使われることが多いようです。
形状が違う
ヘッド部の形状が違う物もあります。
写真のように片方が細くなっているかなづちは、ヘッドが当たって釘を最後まで締められない場合に細い方で打ち付けます。
小物制作の時に小さな釘を小さな金具などに打ち付ける時に重宝します。
また片方がくぎ抜きのような形になっているかなづちもあります。
しかし、このような形状のかなづちを使っているのは型枠職人(基礎やコンクリ造の型枠を作る職人)くらいなので一般的には必要ありません。
大きさが違う
ホームセンターには大きさの違うかなづちが置かれていますが、一般的なサイズの300g(80匁)という表記のもを購入すると良いでしょう!
女性の方で重いと感じたら、自分が使いやすい重さを選んでください。ただし軽くなればなるほど釘を打ち込むことが大変になることを覚えていてください。
私のお気に入りは一番左の小さなかなづちです。可愛くて小物制作で重宝しています。
かなづちの使い方
大工の世界では釘の打ち方で上手いか下手かが分かってしまうほど、かなづちは重要な工具です。
ここではかなづちの使い方とちょっとした豆知識をお話します。
釘を打つ
釘を打つ時のコツは何と言っても「手首を使って打っているか?」です。
動画の前半のように手首を固定したまま釘を打つと上手く釘が入っていきません。
後半のように手首をしっかりと使って釘を打ち付けると、簡単に釘は材料に刺さっていきます。練習が必要ですが手首を意識して釘を打ってください!
後半の方がプロっぽいでしょ?練習あるのみです(笑)
あと一つ、先端の打撃部分は左右で形状が違うことをご存知でしたでしょうか?膨らんでいるほうと平の方があるんです。
始めは平らな方で打って、最後を膨らんだ方で打つのが基本です。
最後まで平らな部分で打つと材料に傷がついてしまいます。
写真の右側が平のまま釘を最後まで打った方です。
釘を抜く
バール(釘抜き工具)を使って釘を抜く時に使います。
写真のようにバールの先端を釘の頭に合わせて、かなづちで打ち付けて釘頭に引っ掛けます。
釘を締める
写真のように幅が細い所に釘打つ場合、最後はかなづちのヘッド部分が材料に当たってしまうので、釘締めを使って打ち付けます。
下記のように、釘締めの先端を釘の頭に合わせてかなづちで打ち付けます。初心者には難しい作業になりますのでコツを掴むまで練習です!
かなづちを使いこなそう!
かなづちを使いこなせるようになればDIY上級者の仲間入りです。
誰でもできるようですが、実は奥が深い・・・・
私も昔はよく親方から怒られていました。手首を使って釘を打ち付けることができれば、一部のマニアには評価されます(笑)